稲垣研究室 Inagaki Lab.

南山大学 理工学部 機械システム工学科 先進モビリティ研究室

Advanced Mobility Laboratory, Department of Mechanical Engineering and System Control, Faculty of Science and Technology, Nanzan University

Multi-legged robot

多脚ロボットとは?

多脚ロボットとは,一般には4本以上の脚を用いて移動するロボットです.稲垣研究室では,6脚型を中心にさらに脚数が多いムカデ型までを研究対象としています.脚数が多いほど,胴体を支える脚数が増えるために安定性と搬送能力が増すので,不整地での移動や作業に適しています.

多くの脚の動かし方は?

脚の動かし方は多脚ロボットが移動する上で重要です.多くの脚をどの順にどのように動かすかを決めるのが歩行制御です.本研究室では,「接地点追従法:Follow-the-Contact-Point (FCP) gait control」という歩行制御法を開発し,ロボットに搭載しています.接地点追従法の基本原理は,各脚は前脚が接地している場所(接地点)に接地する,というものです.最前脚が良い接地点に接地することができれば,それに続く後脚も接地でき,結果的にロボットは不整地も歩けるようになります.また,脚数が増えても基本的に同じ原理で歩かせることができます.本研究室では,接地点追従法を基本に,接地点計画やバランス制御,反射制御などを組み合わせて歩行性能を向上させる研究をしています.

各脚には局所制御器がある.局所制御器は,前脚が接地した接地点を引き継ぎ,その接地点に接地しながら胴体を前進させ,最後にそれを後脚に引き継ぐ.これらの局所制御器が連携することでロボット全体で歩行動作ができあがる.

接地点追従法の4つのモードと脚先の動き:丸が脚先を,直方体が脚先が届く範囲を表している.前脚と後脚とで接地点を引き渡すとモードが進む.

実施中の共同研究

2021年から新明工業株式会社名古屋大学南山大学の三者間で大型6脚ロボット(SOL)の共同研究を進めています.